AIとつくるポートフォリオ 2026.04.26 / Essay
私は今、プログラミングとAIについて学んでいる。
プログラミングとは言っても、WordPressに必要なPHPとHTML / CSSを覚える範囲だ。 でも何故、これからAIの台頭で形を変えていくであろうプログラミングを今更、学ぶのか。 WordPressも数年も前から、もうそろそろ駄目だろうな、消えていくだろうなと勝手に、偉そうに思っていた。でもある日突然、何故かわからないけど、突然覚えておかなきゃと感じて、気づいたらもう始めていた、というのが本当のところ。
一年前に湘南に引っ越してきて、毎日海や緑地を散歩しのんびり暮らしていたので、AIのこともよくわかっていなかった。YouTubeにはいつの間にか、AI解説の動画や、AIセミナーの広告が溢れていた。 そこで、流行りのAIと、流行らないプログラミングを一緒に学ぶため、 まずは我流で思いのままに作成してみたのが、この「Identity」というサイトである。 1987年のチベットの写真を使おうと思ったのは、青被りや色褪せした写真を、PhotoshopのAI生成で修正してみたかったから。また、古い写真を引っぱり出してきて眺めていたとき、自分が一番自分らしく仕事していた頃だと改めて気づいて。振り返ってみたくなったためだ。
ネット上にWordPressの教材を見つけ、まずは大学のサイトをWordPress化する課題を選んだ。PHPの書き間違いが多く、自分一人では日が暮れるまで画面と睨めっこしていたようなことも、 AIに突き合わせを頼むと、一瞬で「原因がわかりました」と答えが返ってくる。 予想より早くWordPressの構成がつかめたため、ポートフォリオをつくることにした。 苦手なロゴの作成や各パーツのコード、スクロールダウン、ホバーエフェクトもAIに教えてもらった。また、忘れたコードや未習のコードは、それらを含めた1ページの画面を作ってもらい練習した。「overlayとabsolute、hiddenとgridが入った練習用ページを作ってください」とお願いすると、「湘南旅行社」というページが一瞬で送られてきた。 普通の会話文でも十二分に推察して対応してくれるので、高度な使い方を覚える必要もなかった。分厚いテキストを今買ったところで、私が読み切る頃には、AIはさらに進化しているだろう。無理なく、自分の今の必要に応じた使い方で、一つでも満足するものができれば、それで良いように思った。
1987年当時、カメラはまだフィルムを使用していたため、チベットに行っても、日本に帰ってくるまでちゃんと写っているのかどうかさえわからなかった。 PCも普及しておらず、紙媒体が主流だった。 私はビューアの上でリバーサルフィルムをセレクトし、頭の中の誌面に配置していく課程が好きだった。 作成しながら、ふと思う。プログラミングを突然覚えたくなったのは、 ただ写真を飾る「枠」が欲しかっただけかもしれない、と。 シンプルで写真を生かしてくれる「枠」、余白が計算された美しい「枠」。 今後、WordPressの画面はAIが作成してくれて、誰でもすぐに使えるようになるだろう。 でも、その構造をある程度知っておかなければ、そこから自分らしいものはつくれない。 誰にも譲れない部分、そこだけは誰にも任せたくなかったのだ。